リトルカブ の走行距離が4万kmに到達。地球一周を記念して リアサスペンション を交換してみました。
購入したのはノーブランド(?)の『汎用リアサスペンション340mm』で見た目はオーリンズ風となっています。これをリトルカブに取り付けたという情報を見つけることができなかったので「人柱」的に購入しインプレッションすることにしました。
もちろん「人柱」だけが目的ではなく同価格帯のサスと比較して外観が良いことも購入の大きな理由です。
それでは商品の詳細を見ていきましょう。
リトルカブ オーリンズ風 汎用 リアサスペンション340mm
この商品は「Amazon」「楽天」「Yahooショッピング」の大手3サイトで販売されていることを確認しました。細かいサイズ等の数値が気になる場合は各販売サイトを確認してください。当記事では届いた商品がどのようなものなのかを紹介、取り付け後に走行した感想を記します。
商品説明
購入した「オーリンズ風 汎用 リアサスペンション」はプリロード機能、減衰力調整機能付きのサスペンションです。
販売サイトの説明では「スプリング線径も小排気量に合わせた7.3mmを使用しなめらかな路面追従を可能」とあります。
仕様(スペック)
全長 | 約375mm |
取付長 | 約340mm |
上部取付穴内径 | 12mm(付属品で10mmに変更可) |
下部取付穴内径 | 12mm(付属品で10mmに変更可) |
付属品 | 変更カラー4個(10mm)、プリロード調整用工具 ※説明書なし |
適合車種 | 汎用 参考車種:モンキー125、ゴリラ、シャリー、スーパーカブ50、スーパーカブ110 等 ※サイズが合えば取付可能 |
リトルカブで使用する場合は、下部取付穴内径を10mmに変更する必要があります。変更方法は付属のカラー(10mm)を12mmに重ねて使用。なおリトルカブの純正リアサスペンションの取付長は325mm。「オーリンズ風」は340mmで15mmほど長くなり車高が若干あがることになります。
実際の商品
オンラインショップに掲載されている写真はキレイすぎて少し怪しく感じませんか?
「画像加工でキレイに見えるのでは?」と疑いました。
実際に「傷があった」「塗装ダレがあった」などのレビューが数件。ただし「凄いキレイだった」「満足」といったレビューもあり。
価格的にそれほど精度の高い製品は求めませんが、あまりヒドイのは困る。「オーリンズ風」が売りなので性能より見た目が大事。仕上げが悪くてボロだったらこの商品を購入する意味はないですよね。
では実際の商品を加工せずに写真撮りした画像を見ていきましょう。
全体的には非常にキレイでした。ネットショップ掲載画像もあながちウソとは言えない感じです。ただし細かい部分の処理は雑なところがあります。
スプリングの塗装のタレが左右1箇所ずつありました。同じ場所なので製造上の問題かと思います。スプリングにはタレの他にハゲた部分もありました。個人的にはほとんど気になりません。
樹脂パーツにバリがありました。こちらも左右ともにあり。
ネジ山に1箇所凹みがありました。プリロード調整時に締めるイモネジが傷つけて出来たものだと思います。ネジ山としての動作はスムーズだったのでこちらも問題なし。プリロード調整するときはイモネジを締めすぎないようにしたいと思います。
減衰力調整部分の文字がネットショップの画像だとかすれているように見えましたが実物はキレイに印字されていました。ちなみに文字の下側にある青いナットは可動しません。
リトルカブへの適合
リトルカブのリアサスは325mm、オーリンズ風サスは340mmなので15mmほど長くなります。
現在は取り付け前なのでハッキリとしたことは言えませんが、おそらく左側のサスがチェーンカバーに干渉すると思います。どう対処するかはまだ決めておらず現物合わせの予定。
※追記:予想通りチェーンカバーに干渉。チェーンカバーを外すことで対処しました。
この価格でプリロード調整と減衰力調整が可能
プリロードの調整は付属の専用工具でかんたんに変更が可能です。ドライバーの体重や好みによって変更します。現状ではスプリングに遊びがでない程度に締めています。
減衰力調整は最弱設定で使用する予定。減衰力調整のダイヤルはクリック感がありわかりやすくなっています。クリックが25回あり、調整が26段階あることを確認しました。
リトルカブへの取り付けとインプレッション
リトルカブのサス交換は簡単です。
- センタースタンドを立てる
- 14mmスパナでサスの上下についているナットを取る
- もとのサスを取り外し、新しいサスと交換する
センタースタンドを立てるのでサスを取り外すとタイヤが下がります。新しいサスを取り付けるときにタイヤを少し持ち上げネジ穴をあわせてください。ワッシャーの付け忘れに注意。
基本的な交換方法は以上ですが、予想通りチェーンカバーがサスに干渉します。
- サスの下部にある青いナット
- スプリングの受け皿
- 減衰力調整用のダイヤル
青いナットと受け皿は若干ですが、減衰力調整ダイヤルは完全にチェーンカバーにあたります。対策としてはチェーンカバーの改造、または撤去。
今回は時間もないことからチェーンカバーを撤去することにしました。カブのようにチェーンカバーがあるほうが珍しいタイプなのでカバーが無くても問題はないでしょう。メリットとしては整備性があがるので清掃・注油、チェーン調整などのメンテナンスがしやすくなります。汚れやすくなるけどメンテナンスがしやすくなると考えればプラマイゼロで良しとします。
以上で特に問題なく交換が完了しました。
減衰力調整の効き
交換後、停車した状態でシートに座りピョンピョン跳ねてみました。
一番やわらかい設定ではサスが少し動く程度。最弱でもノーマルと比較すると明らかに固いです。一番固い設定だとピョンピョン跳ねた程度ではほとんどサスが動きません。減衰力の変更はしっかりとできているようです。
走行インプレッション
近所を軽く流してみました。
比較は4万キロ走行した純正リアサス(以下ノーマルサス)と新品のオーリンズ風 汎用 リアサス(以下オーリンズ風)です。
交換した「オーリンズ風」はノーマルサスのようにフワフワしません。ショックをしっかりと吸収しているように感じます。全体的には固いけどショックは少ない。細かい振動も減りました。リアの挙動がおとなしくなったのでフロントの振動やショックが気になるようになります。これらの違いはサスを交換したからというよりも、ゴムブッシュが新しいためかもしれません。ノーマルでもブッシュ交換すればこれくらいにはなりそうな気がします。
大きな段差を超えたときのノーマルサスはガツンと腰に衝撃が来ます。交換後はそういった衝撃がダイレクトに腰にくるような感覚は少なくなりました。全体的にリアがドッシリとしたように感じました。
ノーマルサスでは連続する段差で「尻がシートから浮く」ことがありましたが、「オーリンズ風」で同じ場所を走るとショックはあるものの「尻がシートから浮く」ということはありませんでした。
とりあえずは以上です。
サスも慣らしが必要なのでもう少し走り込んでセッティングを出してから追記したいと思います。
※追記:3日(70km)ほど走行して取付直後よりサスが動くようになったと感じています。
同価格帯のサスペンション
「オーリンズ風」を購入する前にいくつか購入を悩んだサスペンションがあります。
以下は購入を検討したリアサスです。
タケガワ リアショック アブソーバー 325mm
スペシャルパーツ武川 リアショックアブソーバー 2本セット レッド塗装 スーパーカブ50/70/90 リトルカブ 0...
リトルカブを含めたカブ系車両用に取付位置をオフセットした専用設計。
取付長325mmで純正と同じ長さになっています。リトルカブへの取付事例も多くあり、評価も高い逸品。
KN企画 YSS ハイブリッド リア サスペンション 330mm
KN企画 YSS HYBRID モンキー ゴリラ カブ ロンホイ リヤ リア ショック サスペンション 330mm ブラック レッド
リトルカブへの取付事例あり。アッパー側のカラーの打ち替えが必要になるようです。
KN企画さんでは上記以外にもカブに取付ができそうなサスを販売してるのでチェックしてみてください。
ナンカイ アドバンス サスペンション 325mm
バイクパーツの南海さんのオリジナル商品でカブ/リトルカブ用のリアサスペンション。
近場に南海さんの店舗があれば実物を手に取ることができます。パーツ屋さんのノウハウと専用品の安心感が売り。
レーシングボーイ CNC削出 リアショック 335mm
汎用品ですが適合車種にリトルカブの記載があります。レーシングボーイはマレーシアのメーカー。
スプリングのカラーにイエローがあれば・・・これにしていた可能性大。
あとがき
「オーリンズ風」はイエローのスプリングが車体のプコブルーにマッチしてとてもカッコ良いです。
さて皆さんはどのサスにしますか?
- 安心のカブ系専用サス。
- 人とは被りにくい汎用品。
あくまで通勤で使用している車両での個人的な意見ですが、この価格帯で走り云々というのはあまり違いがないのではないでしょうか? 取付方法に問題がなければ見た目重視で選ぶのも良いと思います。
もし次に買うならチェーンカバーを付けたままでOKな「ナンカイ アドバンス サスペンション」が最有力候補です。